マンションが売れないので放棄して処分できる?

相続放棄は難しく、所有権放棄、自治体寄付は不可能

どうしても売れないマンション。もう売るのは諦めて、放棄して処分しちゃいたい――そう思っている方も少なくないのではないでしょうか。

このまま放っておくと、固定資産税や管理費だけを払い続けることにもなりかねません。
マンション売却でなかなか売れないと固定資産税を払わなければいけない

そんな、タダでもいいから手放したいマンションをお持ちの方のために、マンションを放棄できないか検討してみました。

相続放棄は可能だが手続きが複雑

亡くなった親や祖父母が所有していたマンションを相続したくない場合には相続放棄ができます。

築40年や50年を経て古く、立地も悪い、マイナスなだけの負動産となっている分譲マンションを相続放棄したい人は多いでしょう。

ただし、マンションだけの相続放棄はできず、相続財産すべての相続放棄となってしまうので注意が必要です。預金や株式、別の土地や不動産がある場合、マンションの相続放棄をするということは、それらのプラスの財産も放棄することになります。

別の相続人がいる場合には、あなたが放棄したマンションが別の相続人のところに行きます。事前によく相談しておかないとトラブルの元になるかもしれません。

また相続放棄をするかどうかは原則3ヶ月で決めなければいけません。申請すれば延長もできます。

相続放棄をしていても、もしうっかり遺品の宝石などをもらってしまうと相続財産を取得したと見なされて、相続の単純承認という形で放棄ができなくなります

相続人全員が相続放棄した場合、多額の費用がかかるかもしれない

相続人が全員相続放棄したら、マンションの所有権が宙に浮いてしまいます。そこで、相続財産管理人を家庭裁判所が選び、マンションの売却などを行って、最終的に国庫に納めます。

この相続財産管理人を決めるまでは、財産管理の義務が相続人には残っています。

つまり、相続放棄をしていても空き部屋が他の住人に迷惑をかけないよう掃除や手入れをする義務があるのです。

この管理義務をなくすためには、相続財産管理人の選任を家庭裁判所に申し立てる必要があります。

相続財産管理人が無事に決まれば、やっとマンションが手を離れるイメージです。

これらの手続きは非常に複雑なため、弁護士に依頼して進めることをおすすめします。ちなみに弁護士費用とともに相続財産管理人の報酬などに充てられる予納金というお金が必要になります。

予納金は数十万から百万円程度とかなり高額なので注意してください。余れば還ってきます。

弁護士費用や予納金のことを考えると、普通に相続してからマンション売却した方がマシという可能性もあります。

所有権放棄はできない

実はマンションの所有権放棄はできません。法的な手段が整備されていないのです。

いくら不要なマンションでも管理費や修繕積立金を払い続けるしかありません。

現実的な手段としては、相続まで待って相続放棄の形を取るしかありません

しかし相続放棄には弁護士への依頼費用や予納金など、かなりのお金がかかってしまいます。

所有権放棄を考えるようなマンションの場合は、割り切って0円でもいい覚悟で売却活動をする方が長い目で見るとお得かもしれません

別荘目的のリゾートマンションは10万円でも買い手がいないと言われていた時期もありますが、意外にも定住目的で購入して移住する人も増えています。

参考:リゾートマンションが10万円!バブルの象徴!湯沢町が奇跡のV字回復のワケ…【新潟発】

リゾートマンションは管理費の滞納をする所有者も多いと言われ、決して売りやすいわけではありませんが、需要はあるのです。

また老朽化したマンションの建て替え計画では、多額の自己負担が必要となり、所有権を放棄したいと考える人もいるでしょう。

建て替えのケースでは、実質的には新築マンションになるので、中古マンション市場で売却を進めれば金額次第で買い手が現れる可能性が残っています。

自治体に寄付するのはまず不可能

売れないマンションを放棄する方法のひとつとして、自治体に寄付するという選択肢があります。

この方法なら、自分の物件を気持ちよく手放せる上に、その後は公共の目的で使ってもらえるので、気持ちの面でも安心感があるでしょう。

しかし、現実的には自治体への寄付はかなり狭き門です。そもそも、自治体は使う目的のない物件はタダでも受け取ってくれません。特にマンションの一部屋を受け取ってくれる自治体はめったにないでしょう。

断られてしまう確率を考えると、寄付は現実的ではありません。

なんとかマンションを売るためにできる対策

これまで売却活動をしてきても売れなかったマンションに対してはあきらめの気持ちもあるかもしれません。

しかし、このまま塩漬け状態にしていると毎月の出費は変わらず、損失が膨らんでいきます

なんとか売るための対策を考えてみましょう。

不動産会社を変更する

まず検討してほしいのが不動産会社の変更です。

顧客の多い大手の不動産会社に依頼すれば、買い手が見つかる可能性が上がります。

また地元の住宅事情に精通した地域密着の中小の不動産会社も、独自の情報を持っている可能性があります。

なかなか売れない今依頼している不動産会社に固執せずに、まず話を聞いてみるだけでも突破口が開けるかもしれません。

一括査定サービスなどを利用して、いろんな不動産会社に訪問査定に来てもらいましょう。

ちなみに不動産会社の変更は媒介契約の期限が来れば簡単にできるので、3ヶ月の節目で変更すれば問題ありません。もちろんこれまでの費用もかかりません。

一括査定サービスを使うとなぜマンション売却に得意な会社を見つけやすいのかは以下の記事で解説しています。参考にしてみてください。
HOME4Uイメージ HOME4Uのマンション売却が安心の理由と一括査定サービスのメリットを解説中

業者買取してもらえないか調べる

どうしても一般の買い手が見つかりそうにない場合、不動産会社の買取ができないか検討してみましょう。

不動産会社は安く物件を仕入れられれば、リフォームして高く売って儲けを出せます。

最近はリノベーション向けに築年数が進んでいても、問題ないと考える購入者も増えています。

買取専門で全国展開しているカチタスなどで買取査定を依頼してみましょう。

参考:カチタス

まとめ

売れないマンションを放棄して処分する方法を検討してみました。

方法はあると言えばあるものの、どれも物件を確実に手放すには少し難しいのが現実です。

どうしてもマンションを手放したいなら、思い切って価格を下げてでも売り切ってしまう方が無難です。

不動産会社を変更したら意外と売れるかもしれません。

それでも売れないときは、買取業者に相談してみるともしかしたら処分できるかもしれません。
業者買取でマンションを売却するメリット・デメリット

諦めずにできる対策を取っていきましょう。