マンション売却の契約での注意点まとめ【契約書・お金と書類の準備など】

売り出しから内覧、購入申込書などを経て、購入希望者との金額交渉がまとまると、次はいよいよ契約です。

中古マンションに限らず、売り手として契約することはなかなかありません。普通の人は買う機会の方が多いはず。

この記事では、マンション売却の契約で注意してほしい点をまとめました。契約にのぞむ前の準備が大切です。

売買契約書でのチェックポイント

売買契約書は不動産業者が準備してくれますが、売主もしっかりチェックするべきです。

営業マンがいい加減ケアレスミスが多い思い違いをしている、というケースも多いので、契約日より先に契約書を受け取って、以下のポイントを中心に自分の眼で確かめましょう。

このとき一緒に重要事項説明書ももらい、事前に目を通しておきましょう。

それぞれ詳しくは以下の記事でも解説しています。
マンション売却での売買契約書の記載内容を知っておこう

また、残していくものや撤去するものについては、別の用紙で付帯設備一覧表があります。買主と認識のズレがないか入念にチェックしましょう。
マンション売却でエアコン・照明など付帯設備を置いていくか取り外すかは早めに決める

お金の準備

以外に忘れがちなのが、お金の準備です。ときどきマンション売却では仲介手数料だけしかお金がかからないと思っている人もいますが、実際には契約段階で次のような費用が必要となります。

また、契約から引き渡しまでの間に以下のようなお金が必要になります。

  • 抵当権抹消費用(司法書士への報酬と登録免許税がかかります。およそ30,000円程度です)
  • 引越し費用

これら以外にも、売買条件によっては以下のような費用も発生します。

  • ルームクリーニング費用(およそ5~10万円程度)
  • リフォーム費用:特定のリフォームをすることを条件に売買が成立している場合は、引渡しまでにリフォーム工事を行わなければなりません。
  • ホームインスペクション費用:古い物件を売却する場合、買主から事前のホームインスペクション(住宅診断)を求められる場合があります。建築事務所などに依頼することになりますが、費用は10万円以上と比較的高額です。
    ホームインスペクション(住宅診断)済み中古マンションとしての攻めの売却を

書類の準備

売買契約書など主要な書類は不動産業者が作成しますが、売主が自分で準備しなければならない書類もあります。

権利証(登記済証or登記識別情報通知書)

物件を売買する場合は、必ず権利証が必要になります。意外にこれ、どこにしまったかわからなくなっている人が多いように思います。直前になって焦ることのないよう、事前にどこにしまってあるのかを確認しておきましょう。

原則として2005(平成17)年3月7日より前は登記済証、それ以降は登記識別情報通知書が権利証となります。

しかし、2008(平成20)年7月14日までは一部の登記所では登記済証を交付していたので、マンション購入時期に応じて探してみましょう。

ここに注意

実は、権利証は再発行できません。万が一見つからない場合は、事前通知制度などを利用して、通常とは違った登記手続きを経なければならないため、とても面倒なことになります。どうしても権利証が見つからない場合は、事前に不動産業者にその旨伝えておきましょう。

権利証を紛失した場合の売却については以下の記事で説明しています。

マンションの権利書(登記済証)を紛失しても売却は可能!少し面倒な手順をくわしく解説!

印鑑証明書と実印

売買契約書自体は認印でも問題ありませんが、登記関連の書類には実印で押印して印鑑証明書を添付する必要があります

実印がどれかわからない

印鑑登録した印鑑が見当たらない

などということがないよう、事前にちゃんと確認し、万が一紛失している場合は再度印鑑登録を済ませておきましょう。


最低限、この2つの書類については必ず準備しておきましょう。

契約後のキャンセルには要注意

契約後に何らかの事情により、物件を売ることができなくなった場合はどうなるのでしょうか。

不動産売買では「手付金」というものがあり、一定の期限までは「手付解除」というキャンセルが可能です。

万が一、買主がキャンセルした場合は、買主が手付金を放棄することになります。売主からすれば、手付金をまるまる迷惑料としてもらえるわけです。

ただし、これが売主側からのキャンセルとなると、より重いペナルティが待っています。

売主は手付金を放棄した上に、さらに同じ額を買主に支払うことになり、金額は手付金の2倍になります。これを「手付倍返し」といいます。

また、手付解除の期限を越えてのキャンセルは、違約金を支払ってのキャンセルになります。

無駄な出費とトラブルを避けるためにも、売却の妨げとなる恐れのある事情については、契約までにすべて解決しておいて、キャンセルはしないようにしましょう。

瑕疵担保責任の有無について

最後に必ず確認してほしい重要ポイントについてお伝えします。

不動産売買の場合、必ず瑕疵担保責任というものがついてまわります。

瑕疵担保責任とは、簡単に言うと、売った物件に欠陥(雨漏りやシロアリなど)が見つかった場合は、売主がその責任をとらなければならないということです。

ですが安心してください。瑕疵担保責任は個人が売主の場合は別途特約を設けることで免責することが可能です。

実際、中古物件の売買においては、ほとんどのケースで「瑕疵担保免責」としています。

ただ、一部の不動産業者では、瑕疵担保責任が発生する契約書を作成しているケースもありますので注意が必要です。

  • 現状有姿の引渡しであること
  • 引渡し後の修復義務を一切負わないこと
  • 設備の所有の帰属について疑義が生じた場合は、買主の責任と負担において解決すること
  • その他設備に関する一切の異議苦情を売主に対して申立てできないこと

これらの特約条項が売買契約書に盛り込まれているかどうかを、必ず自分の目で見て確認しましょう。

マンション売却後、1ヶ月~3ヶ月は瑕疵担保責任の可能性あり

まとめ

新築マンション購入のときは、ある程度は手続き内容が決まっていたため、契約で心配することはあまりなかったかもしれません。

しかし、中古マンションの売買契約には、売り手として責任を持って取り組まなければいけません。

もし、売主、買主、仲介業者のだれかが勘違いをしていれば、トラブルにつながります。それを防ぐためにも契約書のチェックは欠かせません

契約日までの準備がいちばん大切です。めんどうですが、念には念を入れて確認しましょう。