
photo credit: parallel lines via photopin (license)
売り出しから内覧、購入申込書などを経て、購入希望者との金額交渉がまとまると、次はいよいよ契約です。
中古マンションに限らず、売り手として契約することはなかなかありません。普通の人は買う機会の方が多いはず。
この記事では、マンション売却の契約で注意してほしい点をまとめました。契約にのぞむ前の準備が大切です。
売買契約書でのチェックポイント
売買契約書は不動産業者が準備してくれますが、売主もしっかりチェックするべきです。
営業マンがいい加減、ケアレスミスが多い、思い違いをしている、というケースも多いので、契約日より先に契約書を受け取って、以下のポイントを中心に自分の眼で確かめましょう。
このとき一緒に重要事項説明書ももらい、事前に目を通しておきましょう。
- マンション所在地や部屋番号など物件情報は合っているか?
- 売買金額は間違っていないか?
- 手付金の額と割合
- 手付解除が可能な期限(手付金放棄によるキャンセルのこと。売主側は手付金倍返しによるキャンセルとなる)
マンション売却での売買契約の手付金と手付解除について知っておこう
- 残りの代金の支払期日
- 引き渡し日
- その年の固定資産税や引き渡し月の管理費・修繕積立金の精算。基準日から引き渡し日までを売主の負担、以降を買主の負担として、買主から清算金ももらう。
精算について詳しくはこちら。
マンション売却時の固定資産税の負担と精算
- 契約解除の際の違約金(上記の手付解除の期限を過ぎてのキャンセルにはこの違約金がかかります)
- ローン特約の有無(買主が住宅ローン審査で落ちた場合、無条件解約となります。)
ローン特約について詳しくはこちら。
マンション売却の売買契約時では住宅ローン特約に要注意
- 瑕疵担保責任の有無と期間
それぞれ詳しくは以下の記事でも解説しています。
マンション売却での売買契約書の記載内容を知っておこう
また、残していくものや撤去するものについては、別の用紙で付帯設備一覧表があります。買主と認識のズレがないか入念にチェックしましょう。
マンション売却でエアコン・照明など付帯設備を置いていくか取り外すかは早めに決める
お金の準備
以外に忘れがちなのが、お金の準備です。ときどきマンション売却では仲介手数料だけしかお金がかからないと思っている人もいますが、実際には契約段階で次のような費用が必要となります。
- 仲介手数料(売買代金×3%+6万円)の半金(決済時に全額まとめての業者もある)
- 収入印紙代(不動産の譲渡については軽減措置が適用されるため、物件価格が5,000万円以下であれば10,000円)
マンション売却で必要な収入印紙代はいくら?
また、契約から引き渡しまでの間に以下のようなお金が必要になります。
- 抵当権抹消費用(司法書士への報酬と登録免許税がかかります。およそ30,000円程度です)
- 引越し費用
これら以外にも、売買条件によっては以下のような費用も発生します。
- ルームクリーニング費用(およそ5~10万円程度)
- リフォーム費用:特定のリフォームをすることを条件に売買が成立している場合は、引渡しまでにリフォーム工事を行わなければなりません。
- ホームインスペクション費用:古い物件を売却する場合、買主から事前のホームインスペクション(住宅診断)を求められる場合があります。建築事務所などに依頼することになりますが、費用は10万円以上と比較的高額です。
ホームインスペクション(住宅診断)済み中古マンションとしての攻めの売却を
書類の準備
売買契約書など主要な書類は不動産業者が作成しますが、売主が自分で準備しなければならない書類もあります。
権利証(登記済証or登記識別情報通知書)
物件を売買する場合は、必ず権利証が必要になります。意外にこれ、どこにしまったかわからなくなっている人が多いように思います。直前になって焦ることのないよう、事前にどこにしまってあるのかを確認しておきましょう。
原則として2005(平成17)年3月7日より前は登記済証、それ以降は登記識別情報通知書が権利証となります。
しかし、2008(平成20)年7月14日までは一部の登記所では登記済証を交付していたので、マンション購入時期に応じて探してみましょう。
ここに注意
実は、権利証は再発行できません。万が一見つからない場合は、事前通知制度などを利用して、通常とは違った登記手続きを経なければならないため、とても面倒なことになります。どうしても権利証が見つからない場合は、事前に不動産業者にその旨伝えておきましょう。
権利証を紛失した場合の売却については以下の記事で説明しています。

印鑑証明書と実印
売買契約書自体は認印でも問題ありませんが、登記関連の書類には実印で押印して印鑑証明書を添付する必要があります。
「実印がどれかわからない」
「印鑑登録した印鑑が見当たらない」
などということがないよう、事前にちゃんと確認し、万が一紛失している場合は再度印鑑登録を済ませておきましょう。
最低限、この2つの書類については必ず準備しておきましょう。
契約後のキャンセルには要注意
契約後に何らかの事情により、物件を売ることができなくなった場合はどうなるのでしょうか。
不動産売買では「手付金」というものがあり、一定の期限までは「手付解除」というキャンセルが可能です。
万が一、買主がキャンセルした場合は、買主が手付金を放棄することになります。売主からすれば、手付金をまるまる迷惑料としてもらえるわけです。
ただし、これが売主側からのキャンセルとなると、より重いペナルティが待っています。
売主は手付金を放棄した上に、さらに同じ額を買主に支払うことになり、金額は手付金の2倍になります。これを「手付倍返し」といいます。
また、手付解除の期限を越えてのキャンセルは、違約金を支払ってのキャンセルになります。
無駄な出費とトラブルを避けるためにも、売却の妨げとなる恐れのある事情については、契約までにすべて解決しておいて、キャンセルはしないようにしましょう。
瑕疵担保責任の有無について
最後に必ず確認してほしい重要ポイントについてお伝えします。
不動産売買の場合、必ず瑕疵担保責任というものがついてまわります。
瑕疵担保責任とは、簡単に言うと、売った物件に欠陥(雨漏りやシロアリなど)が見つかった場合は、売主がその責任をとらなければならないということです。
ですが安心してください。瑕疵担保責任は個人が売主の場合は別途特約を設けることで免責することが可能です。
実際、中古物件の売買においては、ほとんどのケースで「瑕疵担保免責」としています。
ただ、一部の不動産業者では、瑕疵担保責任が発生する契約書を作成しているケースもありますので注意が必要です。
- 現状有姿の引渡しであること
- 引渡し後の修復義務を一切負わないこと
- 設備の所有の帰属について疑義が生じた場合は、買主の責任と負担において解決すること
- その他設備に関する一切の異議苦情を売主に対して申立てできないこと
これらの特約条項が売買契約書に盛り込まれているかどうかを、必ず自分の目で見て確認しましょう。

まとめ
新築マンション購入のときは、ある程度は手続き内容が決まっていたため、契約で心配することはあまりなかったかもしれません。
しかし、中古マンションの売買契約には、売り手として責任を持って取り組まなければいけません。
もし、売主、買主、仲介業者のだれかが勘違いをしていれば、トラブルにつながります。それを防ぐためにも契約書のチェックは欠かせません。
契約日までの準備がいちばん大切です。めんどうですが、念には念を入れて確認しましょう。
マンション売却には、HOME4Uで一括査定を利用するのがお勧めです。
理由1.街の不動産屋だと何百万円も損する!?
街の不動産屋さんに売却依頼するのは危険です!近所の不動産屋さんはマンション売却が得意じゃありません!
マンションは一生に何度もない高額なもの。ちょっとしたことが大きな損につながります。値下げや宣伝の方法がマズイと、売却価格が何百万円も安くなってしまいます。
理由2.HOME4U参加の不動産屋は売却に強い!
HOME4Uにはマンションを売却したい人が集まります。
サービス申し込み後、査定金額や内容をもらって業者を比べます。
つまり、参加業者からすれば、他の不動産屋と提案で勝負して、売却したい人からの依頼を勝ち取らなくてはいけないのです。
だからこそ、売却が得意な会社だけが集まっています。
「早く売りたい!」「高く売りたい!」と考えるなら、売却が得意な会社に任せるのが一番です。
理由3.一括査定で相場を知っておくのが売却成功のコツ!
マンションの価格が適正かどうかはカンタンには分かりません。売却が終わってから「もっと高く売れたかも……!?」と後悔する人も多いんです。
一括査定を利用すると、最大6社の査定価格が出て、自分のマンションがいくらで売れるか相場が分かります。
あとで後悔しないためにも、マンション売却のスタートは一括査定がオススメです。
東京・神奈川・埼玉・千葉の方はソニー不動産にも査定してもらおう!
ソニー不動産は一括査定では選べない。
ソニーが始めた不動産会社として有名なソニー不動産。独自のメリットがあるので、首都圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)のマンションを売却するなら一度査定してほしい会社です!
しかし、HOME4Uの一括査定には参加していないので、個別に申し込みが必要です。
メールで簡易査定がもらえる!
ソニー不動産は、簡易査定であればメールのみで結果を受け取れます。
「電話が苦手で・・・」という人にはオススメです。
売りたい人のためだけに働いてくれる売却エージェントサービスがスゴい!
ソニー不動産独自のメリットが売却エージェントサービスです。
一般的なマンション売買では、売主と買主をそれぞれ別の不動産会社が担当します。しかし、同じ不動産会社が両方の担当をするケースがあります。
売主と買主から仲介手数料を受け取れるため、できれば他社からは買ってほしくないとまで考えます。
売り手の立場で見ると、値下がりや売却期間の長期化につながるので、避けたい状況です。
ソニー不動産の売却エージェントサービスは、このような両方の代理を禁止されていて、売りたい人のためだけに働いてくれます。詳しくは下記のソニー不動産のページで図解されています。分かりやすい動画もあるので一度チェックしてみてください。