マンション売却で大損する失敗パターンと対策を知っておこう

知識不足と認識不足が大損につながる

マンション売却で儲けたいとは思わなくても、大損はしたくないですよね。

大損するような失敗をしないために、どういう失敗ケースがあるかをまずチェックしてください。

その上で大損しないための対策を知って上手なマンション売却をしましょう。

大損につながるマンション売却のケース

大損するのは知識不足や認識不足が原因のことがほとんどです。後悔しないためにも失敗パターンを知って、備えておきましょう。

不動産会社から両手仲介狙いの囲い込みをされる

囲い込みのイメージ

最も注意したいのが悪質な囲い込みを不動産会社にされるケースです。

囲い込みとは、自社の顧客だけに紹介して、他の不動産会社からの購入希望者をすべて断ってしまう方法です。

なぜ囲い込みが起こるかというと、売主も買主も自社経由で仲介すると、仲介手数料が2倍になるからです。これを両手仲介と言います。

売主の立場で囲い込みを見ると、まず買い手を見つけるのに時間がかかってしまいます。他社からの購入希望者を断って母数が少なくなるため当然の結果です。

また、買主の要望を叶えて売買をまとめようとするため、相場より安い価格に値下げして売ることにもつながります。

あと100万円安ければ買うという人がいるのですが」と値下げを迫られたり、買い手の予算に合わせて「あと100万円値下げしないと買い手が見つかりそうにありません」と情報を隠して売り出し価格を下げられたりします。

囲い込みを防ぐために、不動産業者専用のデータベースの登録情報を確認する方法も提供されるようになりました。

参考:レインズのステータス管理

しかし、悪徳不動産会社が囲い込みを行おうとすれば、まだまだできてしまうのが現状です。

もちろん、真面目に売り出し活動をした結果、両手仲介になるケースもあるので、両手仲介すべてが悪いわけではありません。

新築マンションを購入後にすぐ売却すると値下がりが大きい

新築プレミアムは中古になった瞬間になくなる

新築で購入した分譲マンションをどうしてもすぐに売らないといけないこともあると思います。急な転勤や離婚など、売却理由もさまざまでしょう。

こうしたケースではどうしても大損につながる可能性が高くなってしまいます

その理由が新築プレミアムです。

新築プレミアムとは、新築で誰も住んだことがない・オプションを自分で決められるというメリットのためにかかっている金額ですが、その内訳はマンション販売会社の広告宣伝費が大半です。

新聞に折り込まれる分譲マンションのきれいなチラシを配布する費用や、モデルルームの準備費用、そこで働く販売のための人件費。これらすべてが新築分譲価格に上乗せされています。

中古になった瞬間に、実際のマンションの価値になるため、新築プレミアム分が値下がりしてしまうのです。

新築プレミアムはマンションによって違いますが、分譲価格の1割から2割が相場です。

人気の駅なら購入時より高くなる事例もありますが、かなりめずらしいケースです。基本的に築浅で売るときは新築プレミアム分値下がりする覚悟をしておいてください。

狙い通りの価格や期間でマンションが売れず住み替えで損が膨らむ

今のマンションを売って、別のマンションや一戸建てを購入する住み替えでは、注意深く進めていかないと無駄なお金がかかる可能性があります。

先に新居を買う買い先行のパターンでは、なかなかマンションが売れないと、管理費や修繕積立金などを払い続けなければいけません。また、新居購入のためにつなぎローンなどで高い金利でお金を借りていれば、その負担も相当大きくなってしまいます。

先にマンションを売却する売り先行ならあまり心配ありませんが、買い先行や売り買い同時進行の場合には、売却額を高く見積もりすぎないように注意が必要です。

これくらいの価格で売れるだろうから、この新居を買おう」と楽観的に考えないようにしてくださいね。

大規模修繕の一時金支払いや値上がりリスク

昨今、修繕積立金が不足しているマンションが増えていると言われています。

分譲時に月々の費用感を抑えるために、毎月の修繕積立金が安めに設定された結果、積立額が足りていないのです。

こうしたマンションでは大規模修繕のタイミングで数十万から百万単位の一時金支払いが発生したり、毎月の修繕積立金の大幅値上げがあったりします。

売却前にこれらがあれば、出費が増えてしまいますし、予告されていれば売却価格もそれを織り込んで値下げせざるを得ません。

つまり修繕積立金の不足が明らかになると、マンション自体の価値が下がるのです。工事を計画する段階で判明するか、工事見積もりを取ってみて判明するかはわかりませんが、いずれは分かることです。

売ろうとしているマンションが今どういうタイミングなのかチェックして、必要なら早めに動きだしましょう。

売る前に費用をかけてリフォームをしてしまう

古くなって汚れや老朽化が目立つマンションでは、つい「リフォームした方がいいんじゃないか」と思ってしまうかもしれませんが、基本的に中古マンション売却でリフォームは必要ありません

というのも買主が自由にリフォームしたい需要が大きいので、売主が勝手に行ったリフォームが無意味になってしまう可能性が高いからです。

最近はリノベーションと言って、間取り変更を伴うような大規模なリフォームをする人も増えています。そういった人は、中古マンションの表面的なキズや老朽化よりも排水管や構造をチェックします。

つまり付け焼き刃のリフォームはまったく意味がないのです。

見た目があまりに悪いなら、かんたんな補修程度にとどめて、多額の費用をかけないようにしましょう。

リフォームにかけた金額以上に値上がりすることはありません

マンション売却が下手な不動産会社に依頼してしまった

マンション売却は不動産会社の腕次第という側面があります。

業務自体は不動産会社ならどこでも取り扱えますが、上手に売れるかは別問題です。

よくある失敗が以下のように不動産会社を選んでしまうケースです。

  • 知り合いの不動産会社
  • マンションに入っていた「買いたい人がいます」のポスティングチラシ
  • 街中の店舗飛び込み

まず1社だけでは相場価格なのかどうかもわかりません

さらに上のような選び方ではマンション売買が専門でない不動産会社の可能性も高まります。

売却に時間がかかった上に、相場より安くなってしまう失敗は分かりやすいですが、極端に安い価格で売り出してしまって、すぐに売却が決まることもあります。

実はもっと高い価格で売れたのに、安くすぐに売ってしまうのも大損ですよね。

こうならないために不動産会社選びをきちんとしていくのが大事です。

ここから説明していきますね。

マンション売却で大損して失敗しないための対策

基本的にはきちんとした信頼できて実力のある不動産会社を選ぶと失敗しにくくなります。

マンション売買が得意な不動産会社を比較して選ぶ

マンション売却を依頼する不動産会社を選ぶ基準・マンション売却が得意・担当者が信頼できる・査定根拠が明確

まず1社だけで安易に決めるのは絶対にやめてください。3社くらいには訪問査定をしてもらって、それぞれの担当者がどういう風に考えるか聞いてみましょう。

また訪問査定してもらう不動産会社もマンション売却を得意としている会社を選ぶ必要があります。

一括査定サービスに参加しているような会社はマンション売却が主な業務なところばかりなので、その中から選ぶのがいいと思います。

囲い込みのリスクはどうしても避けられませんが、世間話程度に「囲い込みってあるんですよね?」と振ってみるとそれぞれの会社のスタンスが見えます。

担当者ごとのレベルも違うので、信頼できる担当かどうかも選択基準になります。なんでも相談できそうな人で、経験豊富な人が理想ですね。

査定の根拠についてもヒアリングして、どういうポイントで価格を上下させているか知っておくと、1社に決めたあとも役立ちます。

売却が得意な会社と組めれば、大損するリスクは大幅に下がります。

査定価格は実際より高めに出ていることを意識する

査定額は上乗せがある

不動産会社に査定をもらって比較するときは、実際に売れる価格よりも高めの査定になっていることを意識しておきましょう。

比較される上で高い査定価格を出した方が選んでもらいやすいために、どうしても高くなってしまいます。このあたりは一括査定サービスを使うデメリットですね。

その査定価格で売れると思って行動すると、なかなか売れなくて困ることになります。

おすすめは選んだ1社の不動産会社の担当に「実際いくらくらいで売れると思いますか?」と聞いてみることです。

売却を依頼する契約を交わしたあとなら、本当の価格を教えてくれるでしょう。

売却中は自分でも売り出し情報をチェックする

囲い込み対策や競合チェックのために、自分でも中古マンション情報サイトにアクセスしてみるようにしましょう。

SUUMOやat homeで地域を選んで、条件を絞り込んでいくなかで自分のマンションがどういう風に見えるかを知っておくと、「この価格のままでは売れないな」などの判断がしやすくなります。

大損するのは情報不足・認識不足が原因のことが多いので、まずはきちんと現状を把握する癖をつけておきましょう。

週に1回でもいいので、SUUMOなどで検索してみてください。

売りやすい時期に売る

需要の少ない時期に売り始めると、売却に時間がかかって、結果的に値下がりにつながってしまいます。

下記の記事で売り時について詳しく検討しているので、いつ売り出すか迷っている方は読んでみてください。

マンション平均価格(首都圏)は新築と中古ともに連動して上昇中 【2019年9月更新】中古マンションの売り時は築年数・季節・イベントで考えよう

2月3月によく売れるので、タイミングを合わせられるならそのあたりを狙うのがおすすめです。

売却損は確定申告して所得税の還付を受けられる可能性がある

大損とはいかなくても、中古マンション売却では損が出やすいものです。

その損失額を確定申告して、所得税や住民税の還付を受けられる可能性があります。

売却時に住宅ローン残高を下回った金額で売却するか、住み替えで新たに住宅ローンを借りるかなど、適用条件が複雑なので、国税庁のタックスアンサーの内容を確認してみてください。

共通するのは売却する年の1月1日時点で5年以上の所有期間があることです。2019年中の売却なら2013年12月31日までに購入したマンションが対象となります。

参考:住宅ローンが残っているマイホームを売却して譲渡損失が生じたとき(特定のマイホームの譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例)

参考:マイホームを買換えた場合に譲渡損失が生じたとき(マイホームを買換えた場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例)

まとめ

マンション売却で大損につながるような失敗をしないためには、ある程度知識を持って、適切な不動産会社と組んで進めていくのがいちばんです。

大手の不動産会社なら一定のレベルは見込めると思いますが、運悪く新人さんに当たる可能性ももちろんあります。

そのため、手間はかかりますが、複数の不動産会社を呼んで話を聞いた上で依頼先を決めてほしいと思います。

また、もし損失が出たら確定申告をして、所得税や住民税の還付を受けましょう。自分でやるのが難しければ、税理士さんに依頼するのが確実です。