2015年9月25日(金曜日)の日経新聞朝刊に「中古マンション上昇続く 首都圏8月上げ幅5年ぶり1割超」という記事が載っていました。
マンションを売ろうとしている人には、気になる記事ですね。
見出しは少し違いますが、日経電子版でも読めます(2015年9月30日10時現在)。
https://www.nikkei.com/article/DGXLZO92053470U5A920C1QM8000/
不動産調査会社の東京カンテイが毎月出している「三大都市圏・主要都市別/中古マンション70㎡価格月別推移」の8月版プレスリリースを元にした内容です。
東京カンテイのプレスリリースはこちらからPDFで見られます。
日経の記事と東京カンテイのプレスリリースから、マンション売却に与える影響をまとめてみました。最新の中古マンションの値動きを知って売却の参考にしましょう。
この記事の目次
注意点:成約価格ではなく売り出し価格を集計している点
日経の記事には書いていませんが、東京カンテイのプレスリリースに価格データは「売り希望価格」を集計した、とあります。
マンションが売れた価格(成約価格)ではなく、売りたい価格(売り出し価格)を元にしたデータということです。
ほとんどの場合、買い手が見つかったあとに値引き交渉があり、最終的な成約価格は売り出し価格より値下がりします。つまり、実際に売れた価格は、このデータより安いと考えておきましょう。
また平均価格は、以下の条件で計算されています。
- ファミリー向け中古マンション対象(30㎡未満や事務所は除く)
- 広さ70㎡での価格に換算
首都圏の中古マンション価格は12ヶ月連続で値上がり
2015年8月の首都圏の中古マンション平均価格は3115万円でした。(首都圏は東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県を集計)
昨年2014年8月と比べて10.7%の値上がりでした。また、前の月2015年7月と比べると1.5%の値上がりとなっています。
値上がりは12ヶ月連続となり、首都圏ではマンション売却のタイミングとしては絶好のチャンスでしょう。
東日本不動産流通機構(レインズ)の調べでは、東京都では成約数でも昨年2014年8月と比べて18.1%増えました。
東京では、中古マンションの価格が高くなった上、売れやすくもなっているのです。
都心部では、住む目的以外の買い手が多いのも人気の理由です。
「都心部は投資や相続税対策など購入者が居住する以外にも幅広い需要がある」(三井不動産リアルティ)
2015年9月25日付け日経新聞朝刊より
都心部の値上がりが大きく、郊外との差が生まれている
東京カンテイのレポートで細かく見ていくと、東京23区の中でも主要6区と呼ばれる千代田区、中央区、港区、新宿区、文京区、渋谷区の値上がりが目立ちます。
つまり、もともと中古マンションの価格が高い人気の地域が、さらに値上がりしている傾向です。
対照的に、首都圏でも千葉市は値下がりしています。
日経の記事にも、
「特に都心部への通勤に1時間以上を要する地域への関心は低い」(野村不動産)
2015年9月25日付け日経新聞朝刊より
とあるように、首都圏でも郊外の物件への需要はそれほど増えていません。
交通の便の悪いマンションの売却は苦戦が予想されます。
近畿・中部の中古マンションは首都圏ほど値上がりせず
近畿でも大阪市や神戸市で値上がり傾向にあります。しかし、首都圏に比べれば、値上がり幅は小さく、昨年2014年8月と比べて2.4%しか上昇していません。
中部地方は、首都圏や近畿と比べて、さらに勢いが弱い状況です。
中部地方は、
「東京都などと比べて市場規模が小さく息切れしている」(東京カンテイ)
2015年9月25日付け日経新聞朝刊より
と、これまで続いてきた値上がりが落ち着きつつあります。
リニア新幹線の整備でこれから名古屋は注目される可能性もありますが、現状は落ち着いています。
東京カンテイのプレスリリースで新聞より細かいデータを見よう
東京カンテイのプレスリリースでは、日経新聞の記事よりも細かくデータが見られます。
プレスリリースはこちら
プレスリリースから首都圏、近畿圏、中部圏の平均価格、前年同月比(2014年8月)、前月比(2015年7月)の数字をまとめてみました。
PDFでは6月、7月についても同様のデータが見られ、3ヶ月の推移がわかるようになってます。
- 首都圏:3115万円、前年同月比10.7%、前月比1.5%
(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県) - 近畿圏:1859万円、前年同月比2.4%、前月比0.4%
(大阪府、兵庫県、京都府、滋賀県、奈良県、和歌山県) - 中部圏:1533万円、前年同月比4.1%、前月比0.0%
(愛知県、岐阜県、三重県、静岡県)
プレスリリースでは、以下の都道府県単位の数字も公開されています。
- 東京都
- 神奈川県
- 埼玉県
- 千葉県
- 大阪府
- 兵庫県
- 愛知県
さらに主要都市別と各都市圏中心部の数字も公開されています。
- 東京23区
- 都心6区(千代田区、中央区、港区、新宿区、文京区、渋谷区)
- 城南・城西6区(品川区、目黒区、大田区、世田谷区、中野区、杉並区)
- 城北・城東11区(上記以外の区)
- 横浜市
- さいたま市
- 千葉市
- 大阪市
- 大阪市中心6区(福島区、西区、天王寺区、浪速区、北区、中央区)
- 神戸市
- 名古屋市
- 名古屋市中心3区(中区、東区、千種区)
お住まいの地域でのデータがあれば、ぜひプレスリリースをチェックしてみてください。8月までの3ヶ月間の値動きも分かります。
まとめ
中古マンション市場は、人気のある地域とそうでもない地域に二極化が進んでいる印象です。
東京都内、大阪市中心部はさらに上昇する可能性もあります。しかし、郊外のマンションは値上がりよりは値下がりに注意した方がいいかもしれません。
中古マンションの販売動向は毎月発表されているので、気になる人は定期的にチェックしてみましょう。
東京カンテイのホームページをたまに見るのがおすすめです。
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