マンション売却益の10年超所有軽減税率の特例を知っておこう

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マンションを売却して、利益が残った場合、税金を納めなければいけません。

その際に売却したマンションの所有期間が10年を超えていると、軽減税率が適用できる特例があります。

今回は、この10年超所有軽減税率(租税特別措置法31条の3)について見てみましょう。

10年超所有軽減税率の特例とは?

10年超所有軽減税率の特例は、購入から売却までに10年以上居住用マンションを所有していた場合、譲渡所得に対して軽減税率を適用できるというものです。

3000万円の特別控除とも併用が可能なので、かなりの節税効果が見込めます。

3000万円の特別控除についてはこちらの記事を参考にしてください。

マンション売却益の3000万円特別控除を知っておこう
売却益にかかる税金負担を軽減できる3000万円の特別控除について説明しています。

適用要件は?

10年超所有軽減税率の特例を受けるには、

  1. 居住用マンションを売却した年の1月1日現在、マンションの所有期間が10年以上であること。
  2. 自分が居住していたマンションを売却したこと。
  3. 売却した年の前年または前々年にこの特例を受けていないこと。
  4. 売主と買主の間柄が特別の関係に無いこと。

が適用要件となっています。

所有年数の要件以外は、ほとんど3000万円の特別控除の適用要件と重なります。

4の特別の関係は、3000万円の特別控除の適用要件と同じく、親や妻、内縁関係にある者、売主と一緒の生計にある親族、そして密接な関係の法人も含まれますのでご注意ください。

実際の税金の計算方法は?

譲渡所得は、

売却代金-(取得費+譲渡費用)-特別控除

の計算で出てきたものに税率を掛けて算出します。

この10年超所有軽減税率の特例は、最後に掛ける税率が納税者に有利になる特例です。

具体例:売却代金1億円、取得費と譲渡費用の合計が500万円の場合

前述した式で計算すると、

1億円-500万円-3000万円(特別控除)=6500万円

となります。

これに10年超所有特例軽減税率を掛けます。

特例を適用すると

  • 6000万円以下は所得税10.21%(復興特別増税分を含む)住民税4%の合計14.21%
  • 6000万円を超える部分は所得税15.315%(復興特別増税分を含む)住民税5%の合計20.315%

となります。

具体例で計算してみると、

6000万円×14.21%=約852万円

500万円(6000万円を超える部分)×20.315%=約101万円

合計でおよそ953万円となります。

仮にこの特例を適用しない場合、長期譲渡所得税率の20.315%(所得税、復興特別増税、そして住民税を含んだ税率)が適用されますから、

6500万円×20.315%=約1320万円

となり、特例を適用するより367万円も税金が高くなってしまうのです。

使わない手は無い特例ですね。

併用できない特例は?

前述したように3000万円の特別控除とは併用できますが、「住宅ローン控除」、「買い替えの特例」等とは併用できませんのでご注意ください。

まとめ

例示したようにこの特例を適用するだけで、数百万円も税金を安くすることが可能です。

特例は併用できないものもあるので、どれを利用するのが得になるのかしっかりと見極めて、この10年超所有軽減税率が自分たちに有利になるのなら適用するようにしましょう。


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