マンション売却までに払った修繕積立金は返還されません

photo credit: IMG_0083 via photopin (license)

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分譲マンションのほとんどは、所有者全員がマンションの修繕積立金を支払うことになっています。

では、この修繕積立金、マンション売却の際にはどうなるのでしょうか?

今回は売却時の修繕積立金について調べました。

マンションの修繕積立金とは?

マンションは自分の部屋などの専有部分と階段やエントランスなどの共用部分に分けられます。マンションの修繕積立金というのは、この共用部分の修繕用にマンション居住者から徴収するお金です。

月々の管理費と一緒に支払っているケースが多いと思いますが、ある程度の額を一括で支払う場合もあります。

マンションを売却する際、修繕積立金の取り扱いはどうなる?

マンションを売却する以上、それまでに払って使われていない修繕積立金は戻ってくると思われるかもしれませんが、1円も戻ってこないのが一般的です。

支払った時点で、修繕積立金は管理組合の所有になってしまい、返還を求める根拠が無くなります。

せいぜい決済する月の支払いを日割り計算して精算するくらいしかできません。

支払ったマンション修繕積立金の行方

売主が支払った修繕積立金はそのまま次の入居者(買主)に引き継がれることになります。

納得できないかもしれませんが、こればっかりはどうしようもありません。

もちろん裁判で返還請求を求めるという手も無くはありませんが、時間がかかりますし、おそらく修繕積立金以上のお金が必要になりますので現実的とは言えないでしょう。

そこで次善の策として、売主の中には売却代金に修繕積立金の分を上乗せして売ろうとする人もいます。

しかし、そうすると売却代金が上がってしまい、なかなか売却するのが難しくなるでしょう。

一方、売主が修繕積立金を滞納していた場合は、買主にその分の請求が来ることになります。買主としては事前に売主に修繕積立金が支払われているか確かめないと痛い出費をさせられることになります。

自分がしっかり支払っているなら、「修繕積立金の未払いの分がある場合は売主が支払う」という一文を契約書に入れておくことで買主に安心感を与えられるでしょう。

適正な修繕積立金の計算方法とは?

以前は、修繕積立金の額は、マンションによってまちまちでした。

しかし国土交通省がガイドラインを作成し、それを目安に修繕積立金が適正レベルか判断することができます。

こちらのPDFに詳しく載っています。

このガイドラインを用いた場合、10階建て建築延床面積8000平方メートル、自分の部屋の広さ80平方メートルのマンションならば、適正な修繕積立金の額は月々約1万6000円となります。

住宅ローンを抱えている世帯にはちょっときつい金額ですね。

もちろんこのガイドラインで計算した額より多く修繕積立金を徴収されていても、それが法律に反しているわけではありませんのでご注意ください。

積み立て不足で修繕ができないというマンションも多く、安すぎる修繕積立金はかえって問題なのです。

積み立て不足を理由に値引きを迫られることもあるでしょう。

大規模修繕が難しそうなら売ってしまうのも手です

修繕積立金を毎月徴収していても、それだけで大規模修繕を賄えることは少なく、大規模修繕前に修繕積立一時金の名目でまとまったお金の支払いを求められることがあります。

居住しているマンションの現状を見て、高額の修繕積立一時金を求められそうなら、徴収される前にマンションの売却を決断しても良いでしょう。

修繕計画が管理組合にあれば、それをよくチェックしましょう。

大規模修繕前の売却について、こちらの記事で書いています。

大規模修繕をしていないマンション売却の注意点
マンションの大規模修繕工事は、価値を保っていくために必要なことです。売却前にはこれまでの修繕履歴と今後の計画、積立金の額などを確認しておくと買主も安心できるでしょう。

まとめ

分譲マンションは築20年を超えた頃から大規模な修繕が必要になってきます。

それに備えるのが修繕積立金ですが、修繕積立金は売主買主双方に大きな影響を与える場合がありますから、十分気を付けましょう。

もちろん売主としては、滞納がないように注意しておきましょう。

修繕積立金の積立額を公開することで購入希望者へのアピールにもなります。


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