購入申込書(買付証明書)の記載内容と注意点

購入申込書という書類、聞いたことありましたか?

マンションを売却する時に、購入希望者が売主に対して提出する書面のことですが、意外と知られていません。買付証明書とも言います。

売却活動全体でのタイミングで言うと、不動産会社に仲介を依頼して、売り出し活動をし、購入希望者の内覧を経て、その次の段階で手元に来る書面です。

今回は、この購入申込書の記載内容や注意点を解説します。

購入申込書とは?

購入申込書とは、購入希望者が『購入する意思があることを売主に通知するもの』であり、それ自体に法的拘束力があるものではありません。

買付証明書という名称の場合もありますが、中身は購入申込書と同じです。

購入申込書の主な記載内容は、

  • 購入希望価格
  • 支払いの方法(住宅ローンの利用の有無)
  • 手付金の額
  • 購入希望日
  • 引渡時の要望

などです。
これらが書かれた最後に、署名捺印されているのが一般的です。

あくまでこの書類は申し込みなので、これを元に交渉することになります。

購入者を選ぶ大事な資料なので、実際に交渉する前にしっかりチェックしておきましょう。

チェックする場合の注意点は?

売主側としてチェックしておかなければいけない点がいくつかあります。

住宅ローン利用の有無

まず住宅ローンを利用するか否かです。

契約前なので住宅ローンを利用できるかどうかは実は分かりません。

もし契約後に住宅ローンが利用できなくなった場合、契約自体がなくなってしまいます(住宅ローン審査を通過できなかった際の契約解除のことを住宅ローン特約と言います)。

売主としては、住宅ローン利用の有無は第一にチェックすべきでしょう。

現在は事前審査を利用できる住宅ローンも多いので、購入希望者に事前審査を受けてもらうように要請するのも一つの手です。

手付金の額

次に手付金の額もしっかりとチェックしましょう。

手付金の相場は代金の5~10%程度です。もし十分な資力があるのにこれを下回る手付金を提示してきたなら、他の物件と二股をかけている可能性がありますので、十分に用心しましょう。

購入希望金額

最後に購入希望金額についてもチェックが必要です。

購入希望者としてはできるだけ安く購入しようとするので、かなり安い金額を提示してくる場合があります。

相場を無視した金額を提示してくる購入希望者もいますが、購入希望金額はあくまでたたき台です。それに一喜一憂せず冷静に交渉するようにしてください。

「10万円の単位の端数を値引きするくらいなら……」と妥協点を探るのも「一切値引きはできません!」と突っぱねるのもあなた次第です。物件の人気度合いによって取れる戦略が変わってくるでしょう。

交渉のコツやテクニックについては、以下の記事も参考にしてみてください。

購入申込書(買付証明書)の金額は買主の希望。交渉のコツを知ろう
購入申込書の希望価格は、そこからの交渉次第で大きく変わります。交渉のコツやテクニックを解説しました。

契約書とは違うの?

購入申込書はその字のごとく申し込みであって、契約ではありません。

そのため、購入申込書が提出されたあとでも、購入希望者側、売主側、両者とも原則それに拘束されないのです。

ただ、契約したものと同視できる場合は、例外的に契約が成立したと見なされることもありますが、例外中の例外です。普通は心配する必要はないでしょう。

実際の契約条件を合意するまでのたたき台と認識して大丈夫です。

購入申込書に対する返答の期限は?

購入申込書を貰った場合どれくらいで返答しなければいけないのでしょうか?

購入希望者を焦らしても交渉が有利になるようなことはありませんので、10日前後を目途に返答するようにしましょう。

あまりに返答が遅くなると、購入意欲をそいでしまう恐れもあります。なるべく早めの対応が気持ちのいい取引につながります。

まとめ

購入申込書は、購入希望者を判断する資料であり、また交渉のたたき台です。

記載内容とチェックポイントを把握しておいて、手元に来たら素早く、しかし、しっかりと目を通すようにしましょう。

同じタイミングで複数の購入申込書を受け取ったときには、住宅ローン利用額などを参考に比較して決めていきましょう。


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