売買契約後に契約解除したい場合のキャンセル方法(手付金倍返しと違約金)

photo credit: via photopin (license)

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マンションの売却が決まり、買主と売買契約を結んだ後、何らかの事情の変化があり、「契約を解除したい!」となった場合はどうすれば良いのでしょうか?

今回は、売買契約締結後に、売主側から契約解除をする方法についてまとめてみました。

買主・売主の立場別のキャンセルについてはこちらの記事でまとめています。

解約手付による契約解除

マンション売買の契約書を交わしたら、売主は手付金を受け取ります。この手付金は、契約当事者の間(売主と買主の間)で別に決めていない場合、解約手付とみなされます。

解約手付とは、買主側はその手付金を放棄することでキャンセルでき、売主側はその手付金の倍額を支払うことで契約を解除することができるものです。

この契約キャンセルのことを手付解除といいます。

手付金は一般的には売買金額の1割程度となることが多いですが、5%のこともありますし、もっと少ない金額で契約することも可能です。

売主側としては、基本的には「キャンセルしてほしくない!」と考えて、多くの手付金を受領したいものです。

しかし、もし売主側からキャンセルしたいとなった場合、多くの手付金を受領していると解約をしにくくなります。

たとえば、手付金が100万円なら、その100万円を返して、さらにペナルティとして追加で100万円を支払ってはじめてキャンセルできるのです。

逆に手付金が少額だった場合には、売主も買主も自己都合による解約をしやすくなるという側面もあります。

売主都合で契約をキャンセルしたい場合、まずはこの手付金の倍返しによる契約解除を検討しましょう。

手付解除について詳しくはこちらの記事で説明しています。

履行の着手以降は手付解除できない

手付金倍返しによる売買契約の解除(手付解除)ができるのは、相手側が「履行の着手」をするまでの間になります。

「履行の着手」とは、買主側から売買代金の支払いの提示があったり、手付金以外の中間金などの受領をしたりすることです。

「履行の着手」がなされた後には手付解除はできなくなります。

マンションの売買では買主側は住宅ローンを組むことがほとんどでしょう。住宅ローンの審査結果がでて、手続きを進めた段階では手付解除は難しくなると覚えておきましょう。

違約金によるキャンセル

相手側からの「履行の着手」がなされた後に契約解除したい場合は、契約書で取り決められた条項にしたがい、違約金の支払いをして解約をすることになります。

違約金の額は売買金額の2割といった額で設定されていることが多いです。

「履行の着手」後の解約は契約当事者間の合意による解除なので、買主の了承が得られれば実際に負担した経費分だけ、としてもらえるようなケースもあります。

契約書に署名する段階で違約金の確認をしておくことと、解約することになった経緯を真摯に説明することが大切です。

もちろん、買主の了承は得られない可能性の方が高いので、甘く考えずに契約書通りの違約金の支払いをする覚悟はしておきましょう。

まとめ

マンションの売買契約を結んだあと、事情が変わり契約を解除したい場合には2段階でキャンセルの方法が変わっていきます。

最初は手付金倍返しによる手付解除が可能であり、相手方の履行の着手後には違約金の支払いをしなければなりません。

手付金倍返しによる解除でも、違約金による解除でも、金額的にかなり大きな負担となるでしょう。

契約後のキャンセルは損につながるということをしっかり認識して、売却活動を進めたいものです。

また、お金を払ってまでキャンセルすることが良いことなのかも考え直してみましょう。


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